子どもの頃、私は人慣れしていない野良猫が、初めはエサをやる人に対してもシャー!と威嚇して逃げていくのが、だんだんと慣れてくるとすり寄って来て甘える様子を見て、不思議に思っていました。特に生まれたばかりの子猫などは、知ら…
一般向けブログ
発達性トラウマなどの生きにくさを解消するための新しいセラピーの試み
今回は、私が近年試みて良い結果を得られている、少々専門的なセラピーの詳細についてお話したいと思います。 これは過去のブログで書いてきた、動物の脳の進化やポリヴェーガル理論、そして近年アメリカで発展している、内的家族シス…
女の子の自閉スペクトラム症(アスペルガー)
近年は早期診断が普及して、幼児期に自閉スペクトラム症が診断されるケースが増えています。ただ、現在20歳以上の当事者の方はまだ早期診断自体が進んでなかったため、とりわけ知的な遅れのない、いわゆるアスペルガーの方たちと、現在…
生きにくい、自分が分からない人のためのセラピー
これまでのブログにも書いたように、私たちは自分の意識がひとつであると思って生きていますが、むしろ複数の人格が交代で一人の人の中で出入りしていると考えた方が合理的だという考え方が、近年のセラピーでも出てきています。 リ…
カウンセラーの選び方 セラピーの方法について
私のオリエンテーション(カウンセリングの方法)は基本的に精神分析的(力動的)セラピーといいます。これはフロイトが創始者のセラピーですが、精神分析も時代とともに変化、発展して、さまざまな学派に枝分かれしたり、行動療法と合…
生きづらさを解消する 自分との闘いからの解放
先日、仕事を終えてオフィスから自宅へのいつもの帰途を車で走っている時のことです。 広い道に右折して入らないといけない箇所があるのですが、高架下のためにどの辺りに停車して信号が変わるまで待機するのかが少々難しい場所があり…
人格内対人関係という考え方 スプリット、解離状態の自己へのアプローチとして
前回の「人の脳の発達と性格の成り立ちについて」で、人の人格を司る脳は元々系統発達的にも個体発達的にもかなり異なる性質の部分が、生後長期間をかけて連結統合していき、一人の人格に成熟していくという話をしてきました。健康な成人…
下手な怒り方、上手な怒り方
難しいお話が続いているので今回はちょっと本題から離れた、身近な問題についてお話したいと思います。「怒り」についてのお話です。 最近、気が付いたのですが、日本人は怒り方が下手な人が多いように思うのです。特に女性の場合は、…
人の脳の発達と性格の成り立ちについて 2 アタッチメント(愛着)と内在化
前のブログで書いたように、人間の脳の感情的な部分は扁桃体由来の不安→アタッチメント→取り入れ→内在化の順に発達していき、最終的にバランスの取れた健全な機能を獲得していきます。 逆に言うと扁桃体由来の不安とアタッチメ…
人の脳の発達と性格の成り立ちについて
人の脳の進化的な変化を学ぶと、様々な階層に分かれている脳が縦横無尽にネットワークを張り巡らせて、人の性格が成り立っていることが分かってきます。今回は分かりやすくざっくりと単純化して説明してみます。 もっとも最古からある…