神経症とは?主な5つの症状や悩みを改善する方法を紹介

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前触れもなく激しい不安におそわれる、無意識のうちに自分は病気ではないかと思いこんでしまうなどの症状を抱えたことはないでしょうか。すぐに不安に感じたり、考えすぎたりする場合、神経症にかかっている可能性があります。

この記事では神経症について、主な症状や対処法などを詳しく解説します。ストレスが原因で精神的な悩みを抱えている方は、この記事を参考にしてみましょう。

 

神経症の概要

神経症とは心因性の機能障害のことです。生活を続けるうえで強い心配や不安を感じた状態と、心配や不安が原因であらわれる症状の総称です。

人は生活のなかでさまざまな心配や不安を抱えます。マイナスの感情は人間が身につけた能力で、自分を守るために備わっています。しかし仕事や学業などの社会生活を送るときに、耐えられる以上の強いストレスを抱えると心のバランスが崩れてしまうのです。

神経症になると本来の感情とは異なり、常に激しい不安や心配を抱えてしまいます。症状が続くと、会社や学校に通うのが難しくなったり、家事や育児などをすることに不安を感じたりしてしまうでしょう。

日本では神経症のことノイローゼともいいます。ノイローゼはドイツ語の「Neurose」からきており、心のバランスが崩れたときに「ノイローゼになる」という言葉を使う方もいるでしょう。

 

神経症の主な種類と症状

神経症にはさまざまな種類があり、症状も異なります。ここでは、代表的な5つの神経症の特徴について詳しく解説します。

 

社会不安障害

恐怖症ともいわれている神経症です。職場や学校では大勢の前で話をする機会もありますが、過度に緊張したり恥ずかしいと感じたりする方もいるでしょう。強いストレスを感じると、対人恐怖・外出恐怖を感じるようになり、人や社会からの接触を避けるようになってしまいます。

社会不安障害は大きく分けると、広場恐怖と社会恐怖の2つのカテゴリーがあります。広場恐怖とは、乗車しているときや人が大勢いる場所にいるときなどに不安を感じる、社会不安障害です。社会恐怖とは対人恐怖ともよばれており、コミュニケーションを取る際に強い不安を感じる社会不安障害です。

 

不安神経症

不安神経症とは、恐怖や不安といった感情が常につきまとう神経症のことです。一般の方が感じる恐怖や不安とは異なり、日常生活に影響をきたすほどの恐怖や不安を感じてしまいます。不安神経症に陥ると、動悸や呼吸困難などの症状があらわれます。

不安神経症には大きく分けると、パニック障害と全般性不安障害の2つです。パニック障害とは前触れもなく発汗、胸痛、めまいなどを引き起こす不安神経症のことであり、今にも死ぬのではないかという恐怖に駆られます。

全般性不安障害とは、理由の定まらない状態が長い間続く不安神経症のことです。災害や病気などに対して必要以上の不安や恐怖を感じてしまいます。

 

強迫性障害

強迫性障害とは入浴を繰り返す、手を繰り返し洗うなど、無意味だとわかっていても同じ行為を繰り返してしまう神経症のことです。

症状が軽い場合には社会生活を続けられます。しかし症状が重くなると、外出時に何度も戸締まりを確認してしまう、手がすり切れるまで何度も洗ってしまうなどの症状が出ることもあります。

 

気分変調症

抑うつ神経症ともいわれ、常に憂うつな気分や気分が晴れないなどの状態が続く神経症のことです。うつ病に似た症状ですが、2年以上におよぶ慢性の軽いうつ状態の場合に気分変調症と定義します。

仕事や学業などの社会生活は送れます。ただし、気分変調症が続くとうつ病を発症する恐れがあるため、注意が必要です。

 

心気症

心配性ともいわれる神経症のことです。病気にかかっていないものの、病気に対する不安で生活に影響をきたします。医師に不調を訴え続けたり、図書館やインターネットで専門書を読みあさったりしてしまいます。

 

解離性障害

以前はヒステリーともよばれた神経症のことです。大きなストレスにおそわれたときに、感情のコントロールが難しくなってしまいます。直近のできごとを思い出せなくなったり、病気にかかっていないのに足や手が突然動かなくなったりします。

ただし、ほかの神経症の場合は不安にさらされますが、解離性障害の場合は足が動かなくなっても不安に感じません。

 

悩みを解消するための対処法

神経症にはさまざまな種類や症状があります。神経症にかかった場合には、家族に悩みを打ち明けるようにしましょう。

ウォーキングやヨガなどの適度な運動や、アロマテラピーなどのリラクゼーションで改善されるケースもあります。ただし日常生活に影響をきたすほどの症状があらわれている場合には、早めに専門家への相談をしましょう。

 

家族や職場の同僚が神経症の悩みを抱えている場合

家族や職場の同僚が神経症の悩みを抱えているときは、症状の理解に努めます。「気にしなければいい」というアドバイスはせずに、本人の悩みをしっかりと聞くようにしましょう。

症状の改善には休息が大切ですが、症状によっては活動を促すのもいいでしょう。休息と活動を繰り返すことで症状が改善されるケースもあります。

 

まとめ

神経症とは心因性の機能障害のことです。コミュニケーションを上手に取れない、気分が晴れない状態が続く、直近のできごとを思い出せないなどの症状があります。神経症の悩みを抱えている方は、早めに専門家への相談を検討しましょう。

 

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