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アタッチメント

講演会原稿「思春期の心性」2

『人が赤ん坊として生まれた直後はご存知のように24時間誰かに面倒を見てもらわなければ生きていけません。人以外の哺乳類はそれほど無力ではないのですが、例えば猿の赤ちゃんは生まれた直後からお母さんにしがみつくことができます。でも人間の赤ちゃんは生まれた直後かなり無力な存在で、24時間誰かに保護され、養育されなければ生きていけませんね。

 その時点ではただ不快になると泣くだけです。でもしばらくたつと自分が泣くことでsおのふかいかんをとってもらうように相手をコントロールできると気が付くようになります。例えばお腹が空いた、あるいは寂しい、おむつが濡れて不快だなどという時に泣くとそれを和らげてくれることに気が付くと、次第に一番自分を世話してくれる人、多くはお母さんなのですが、その人を他の人とは違う存在だと認識でき、その人に向かってほほえんだり泣いたり声を発したりします。お母さんに要求すると答えてくれることを覚えるのです。

 お母さんが自分の辛さを和らげてくれる。これは赤ちゃんが最初に学ぶことで、その学びがやがてその赤ちゃんの将来を通じての人生の基本になるのです。今の時代にお母さんといいきるのは語弊があるかもしれません。お父さんでもお祖母さんでも、あるいは保育士さんでもいいのですが、養育者と子どもとのつながり、つまり不安になった時に親しい人に近づいてなだめてもらうことを期待する気持ちが育つことがその人の将来にとても大切な要素になるのです。このつながりを専門用語で愛着形成、アタッチメント形成といい、この理論をアタッチメント理論、愛着理論といいます。これについては近年、日本でも海外でも多くの専門的な研究が進められていますが、詳しい内容についてはここでは省きます。

 このようなアタッチメント形成は人間だけでなく多くの哺乳類、鳥類にも見られます。赤ちゃんが世話をしてくれるお母さんを見分け、不安な時、つまり危険を察知した時は本能的にお母さんに近づく。これは生きるための動物の本能です。人もこの本能を持っていますので、それが正常に働くことで本能的な不安を和らげて未知の物事に挑戦する勇気が出てくるのです。』

 

 次回は次の発達段階、イヤイヤ期のご説明をします。

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