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こころ

講演会原稿 「思春期の心性」1

 先日、名古屋市の生涯学習センターで思春期の心性についての講演をしましたので、長くなり、また過去ブログと重複しますが、何度かに分けて全文を掲載いたします。

 

 『思春期という時期が人生にとって大切な時期、節目となる時期だということは古今東西言われてきたことですが、その基本に何があるか、それはとてもシンプルに生物学的な変化を遂げる時期だということがあります。生殖可能な肉体に身体が成長を遂げる時期です。動物では生殖可能な年齢に達すると親から離れて自立していきます。そうしないと種が保てないからですが、人は思春期になってもすぐには親元から自立できません。さらに成人になり社会的に自立できるまでに10年前後を要するのです。このギャップが様々な葛藤につながります。思春期が人にとって大変なのは、この時期に自立不可能だということとつながっています。

 今日来ていただいたみなさんはどのようなきっかけでいらっしゃったのでしょうか?思春期の心に関心を持ったきっかけが何かあるのでは?と思います。身近なお子さんが思春期の入り口に入り、何かの変化が現れたのかもしれません。あるいはこれから思春期を迎えるおこさんがいらっしゃるのでその準備のためでしょうか?思春期のお子さんの気持ちを知り、その言動にどう対応すればいいのか迷っていらっしゃるのかもしれません。

 大人になった私たちは皆、思春期を通り過ぎているのですが、不思議なことに大人になるとその記憶があまり残らないのです。「何かわからないけれどイライラしていた。」「つまらないことで親に突っかかっていた。」

 ごく普通の人はこんな風に思春期について表現することが多いのです。何か一種の解離、解離というのは軽い記憶喪失のような者ですが、そういう意識の断裂が自然にあるのかもしれません。そういう不思議な体験が思春期にはあるようです。

 この、思春期の心に何が起こるかを説明する前に、思春期までに人が到達すべき発達を大雑把にご説明したいと思います。』

 

 大変な長文になってしまいますので、いくつかに区切ってアップしたいと思います。次回より思春期までに到達すべき発達として「アタッチメント」「イヤイヤ期」「エディプス期」の三つを挙げ、ひとつづつ説明していきます。

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